患者団体はイレッサ“薬害”の見解を述べよ!

はじめに 

おかしな引用をされている事例があったので補足説明しておく。

イレッサで副作用死が多数発生した問題は、国や製薬会社のせいではないし、患者達のせいでもない。 治療法の確立されていない疾病については、100%の確実なデータを待っていられない。 とくに、5年等生存率の低い疾病においては、治療法の承認の数年の遅れが患者にとっては命取りになる。 もちろん、有効性がなかったり、危険性の方が上回る治療法を承認すべきではない。 妥協点として、ある程度のデータに基づいて承認せざるを得ないのが実情である。 イレッサは、正に、その典型的な事例であった。 承認時のデータでは有効性と危険性を比較して有用と結論付けられたし、今日でも有用性が肯定されている。 副作用死の原因も添付文書の重大な副作用欄に書かれていたし、副作用死が複数発生した直後には迅速な対応もとられた。 唯一、落ち度があったとすれば一部の不届きな医師が自分の力量もわきまえずに添付文書を軽視し、かつ、十分な副作用対策も行なわずに安易に使用したことだけである。

患者団体が口を閉ざしているのは、自らの責任逃れのためではなく、裁判の原告への遠慮である。 裁判を起こした原告達は、現状のがん治療の実態に対してあまりに無知である。 無知であるが故に、誰の責任でもないことに対して、国や製薬会社に怒りをぶつけているのである。 そうした無知は、一般的な癌難民の典型的な事例でもある。 そして、既に患者を失った遺族に対して、無知を正して「止むを得ない死だった」ことを悟らせようとすれば、悲しみを余計に増幅させるだろう。 そのような遺族の状況は、どの患者団体にとっても、決して、他人事ではない。 他人事ではないから死人に鞭を打つような真似はできないのである。

物言わぬ患者団体 

イレッサ訴訟においては、ほとんどの患者会が、貝のように口を閉ざしている。 卵巣がん体験者の会スマイリー特定非営利活動法人グループ・ネクサス(悪性リンパ腫患者・家族連絡会)は記者会見を行なったが、web上で見解を示しているのは日本骨髄腫患者の会くらいである。

医師も読まなければいけない添付文書に書かれてある注意なのに、どうしてその承認がおかしいと言われているのか、記載の場所にばかりフォーカスがあたっていますが、患者と主治医のコミュニケーションの問題でもあるように思います。 イレッサ訴訟の報道にふれて-日本骨髄腫患者の会

この裁判で国や製薬会社の責任が問われれば、ドラッグ・ラグや未承認薬の問題が増々深刻化するだろう。 皆、本音としては、日本の医療の大幅後退を心配しているだろうが、遺族に遠慮して物が言えないのではないか。

しかし、そうした遠慮の必要性については、大いに疑問である。 原告は、自分達の判断で、意図的に、他の患者の悪影響になる行動をとっているのだから、そのことで非難されるのは自業自得である。 一方、原告の行動の煽りを食らう患者達にとっては、原告の行動は全く筋の通らない治療妨害行為であり、かつ、自分達の命に直結する重大問題である。 だから、患者団体は、遠慮せずに、どんどん、物を言うべきであろう。

黙っていたら、日本の医療が大幅後退する事態になりかねない。 だから、患者団体は、本件について、積極的に物を言うべきである。

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