“薬害”イレッサ訴訟・控訴抗議に対する抗議声明
抗議声明
2011年4月5日、原告弁護団は、国の控訴に対し抗議声明を発表しました。 この抗議声明を受け、当会として抗議声明の抗議声明を発表しました。 当Webページ上において、失笑と憤りを表明するとともに、裁判所に対して法に則った判決を求めていくことを表明しました。
“薬害”イレッサ訴訟・控訴抗議に対する抗議声明
本日、原告弁護団は、“薬害”イレッサ訴訟について,国の控訴に対し抗議声明を発表した。
原告の対応は、極めて不当と言わざるを得ない。
抗議声明は、「国の対応は,極めて不当」と述べているが、これは、日本における裁判制度を否定して、判決文のうち都合の良い所だけをつまみ食いして、自分達に有利な“真実”を捏造しているだけである。
抗議声明は、「争う余地はない」と述べているが、このような姿勢では、裁判を通じて真実を明らかにすることはできない。
原告弁護団は、「到底受け入れられるものではない」とするが、これは裁判によって適正な医療制度への進歩を望む多くの患者達の願いを踏みにじり、二重三重に患者達に苦しみを与えるものである。
当会は原告らに対し、強く抗議をするとともに、改めて、真摯に裁判に臨むよう求めるものである。
原告控訴抗議の矛盾
同談話は,判決が医師の専門性を著しく低く評価するものであるとか,当時は,警告欄に記載すべきほどの科学的知見が得られていなかった等と述べているが,これは訴訟における従前の国の主張を繰り返しているだけである。
国の控訴を受けて抗議声明を発表しました-薬害イレッサ弁護団(http://iressa.sakura.ne.jp/jump.cgi?iressabengodan.com/topics/2011/000187.html)
大阪地裁や東京地裁は
イレッサを承認用量で投与したときに間質性肺炎が発症するという明確な根拠はなかったが,同時に,間質性肺炎が発症する可能性も否定できなかった。
海外の副作用報告からは、イレッサによる間質性肺炎等の発症頻度を的確に把渥することは困難であり,
イレッサにより発症しうる間質性肺炎が,従来の抗がん剤に比べて,致死的ないし重篤なものであったとまで判断することはできなかった。
イレッサの副作用による間質性肺炎が急性間質性肺炎の特徴を有するものであるなどの特徹を把握することまでは困難であった。
大阪地裁判決第五分冊-薬害イレッサ弁護団
参考試験やEAP症例の副作用報告を考慮しても,「イレッサにより,承認用量で,間質性肺炎が従来の抗がん剤と同程度の頻度や重篤度で発症し,致死的となる可能性がある」と認められるものではあったが,間質性肺炎の発症頻度や,早期に発症して予後が悪い等の発症傾向を予見させるものとはいえなかった。
東京判決第3分冊-薬害イレッサ弁護団
と認定している。
こうした国の主張は2つの裁判所によって明確に否定された。 このことを全く無視した対応は,2つの裁判所の判断を謙虚に受けめることなく,徒に責任の有無に拘泥するものに他ならず,国民の生命健康を保護すべき国の姿勢として,到底受け入れられるものではない。
国の控訴を受けて抗議声明を発表しました-薬害イレッサ弁護団(http://iressa.sakura.ne.jp/jump.cgi?iressabengodan.com/topics/2011/000187.html)
仮に、「主張は2つの裁判所によって明確に否定された」ことを控訴することが「2つの裁判所の判断を謙虚に受けとめる」ことがない姿勢だとしよう。 だとすると、2002年10月15日以降にイレッサを服用した原告に対する法的責任を否定した両地裁の判決に対して控訴した原告の行為も「2つの裁判所の判断を謙虚に受けとめる」ことがない姿勢ということになる。
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- 薬害イレッサ訴訟和解勧告の真相
- イレッサ原告また厚労相協議申入なる奇策
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関係団体等
- イレッサ薬害を沈静化した国の迅速な緊急安全性情報
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- “薬害”イレッサ訴訟で国と製薬会社の控訴は当然
- 国と製薬会社はイレッサ訴訟の求償権を行使して医師を訴えよ!